東大卒のお父さんが教えた どん底偏差値からの大逆転勉強法
シングルファーザーと一人息子の大学受験の大逆転劇の実録本が注目を集めている。会社経営者の藤原義春さんが著した東大卒のお父さんが教えた どん底偏差値からの大逆転勉強法 (中経出版)。
長男の勇人さん(23)がどん底の状態から第1志望の大学の現役合格 を勝ち取るまで、親子二人三脚の奮闘ぶりを記している。
同書は8月下旬の出版以降、大手オンライン通販の「勉強法」のジャンルの売れ筋ランキングインした。義春さんは人気の理由を「ただの『お受験サクセスストーリー』の本ではないからだと思う」と分析する。
サイトのレビューにも、受験や反抗期を迎えた子の親などから「参考になった」という声が寄せられている。
勇人さんが第1志望の大学に合格するまでの道のりは、決して平たんではなかった。9歳の時に母が病死。男手一つ、文武両道を押し つける父に反発した反抗期。そして最大の試練が高校受験の失敗だった。やむなく進学した高校では勉強への意欲をなくし、無断欠席や遅刻を繰り返した。そん な息子の姿を見かねた義春さんは、学校の三者面談で、「この子がどうなっても構いません」と教師に言ってしまう始末。
修復不可能に見えた親子関係に光が見えたのは、2年生の時。パソコン部に入部した勇人さんが「パソコン関係の仕事がしたい」という思いを抱いた。同校からは合格者を出したことがない東京理科大学への進学を目指した。
目の色が変わった息子を見た義春さんは、過去の失敗を顧みて、「押し付けるのではなく、寄り添うような教育方針でサポートしよう」と決意。親子二人三脚で受験に臨み、志望校への現役合格を果たした。勇人さんは大学で学ぶことの楽しさを知り、現在は大学院に進んでいる。
同書は4章立てで、反抗期の息子との赤裸々なやりとりから、受験の息子をどう支えたかなどを紹介している。239ページ、1404円(税込み)。