明大V4 志願者数1位後押し 大学パンフレットの人気ランキング
今週は、大学パンフレットの人気ランクを取り上げたい。
大学パンフとは、受験生が大学に資料請求したときに配布される大学紹介冊子のこと。100ページ以上でオールカラーが多い。こうした冊子は願書に同封されていたが、今では春にも作られ、受験生への情報誌として、ほとんどの大学で作成されている。
内容は大学と学部学科案内、キャンパスライフ、入試情報など。今や大学選びに欠かせないアイテムになっている。
人気ランクは、受験生に「2012年のパンフレットで、どこの大学が良かったか」のアンケートを取り、1025人からの回答をまとめた。5校連記で1位を5点、2位を4点……として集計した。
トップは4年連続で明治大だった。同大の志願者日本一も4年連続で、まさにパンフレットの充実が後押ししているともいえる。
受験生も「細かいところまでこだわっていて読みやすい。時事の話題がたくさん盛り込まれていてよかった」(長崎・私立校の男子)、「わかりやすさや読みやすいところがいい」(埼玉・私立校の男子)など、わかりやすさを評価する意見が多かった。
パンフ作成を担当する別の大学職員は「わかりやすいのが一番ですが、学部紹介記事を教授に見てもらうと、専門用語の赤字が入ってくることが多く、結果として高校生には難解な内容に変わることがあります。確かに、それぐらいは理解して入学してほしい気持ちはわかるのですが…」という。わかりやすい内容にするのも大変か。
上位は志願者が多い大学が並んだ。それだけ手に取った人が多かったということだろう。
今年のパンフで話題になっているのが明治学院大。在学生でアイドルグループ「Sexy Zone」メンバーの中島健人が掲載されたからだ。
大学関係者は「父親が愛校心にあふれる卒業生で、親子で明治学院大だというので取り上げたと聞きました。資料請求は昨年同時期の4倍になっているようです」という。この人気が来年のランクや志願者数にどう影響するのか。
■安田賢治(やすだ・けんじ)大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。
引用元:ZAKZAK